【特選】編集長が選ぶ、
今週の珠玉の1通
惜しくも受賞は逃したものの、作者の方の想いが強く感じられる作品を「珠玉の1通」としてご紹介いたします。
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お母さん、もう一度生まれておいで。
お母さん、今どうしていますか。
誰かにいじめられていませんか。私の目に写るこっちにいるときのお母さんは、悲しいことや、きついことばかりでした。
私の最初の記憶は、五歳ごろから始まり、物陰に隠れて声も立てずにぼろぼろ涙を流すお母さんを今でも鮮明に覚えています。
農家の長男の嫁として、姑や義妹義弟たちに気を使い、土にまみれて農作業をさせられているお母さんが、かわいそうでした。
農家を嫌ったお父さんについて町へ出た途端、お父さんの暴力が始まりましたね。
物を壊し、お母さんを殴る。止めに入った小学生の私まで殴る。それをお母さんが庇って私を体で包みこんでくれました。
私の代わりに、お母さんの背中が殴られ、蹴られるドスドスという音を聞きながら、「早く大きくなってお母さんを助けたい。」と心から思いました。
見かねたお母さんの実家が離婚の話を進めてくれた時は、心からほっとしました。 離婚後、お母さんは私と弟を育てるために癌と闘いながら働き続け、大きくしてくれました。
大人になって共働きをする私と一緒に住んでくれるようになって本当に嬉しかったです。
「これで、楽をさせてあげられる。」
「もう、お母さんは働かんでよか。」
そう思ってお母さんが喜ぶような服や食べ物を買ったり、旅行をさせたりすることにばかり気を取られていました。
六十四になった今、やっと自分の間違いに気づきました。もっと早く気がついておけば、よかったと心から思います。
家族の世話ができなくなっていく、お母さんの「老いていく自分に対する悲しみやさびしさ」に気づいてやれませんでした。
お母さん、もう一度生まれておいで。
そして、もう少し優しい人と結婚して私を産んで下さい。
そしたら、私は毎日言います。
「大好きなお母さん、何もしなくていいよ。いてくれるだけで嬉しいよ。」
「心の手紙」に
寄せられたご感想
応募者の方の声
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静岡県・50代・⼥性
応募をきっかけに、改めて⽗や⺟への想いを⾔葉にすることができました。
忙しさにかまけて、⾒ないふりをしてきたような気がします。こんな⾵に感じていたんだ、と⾃分の事ながら、読み返すことができたことが、今、⾃分への⽀えです。
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東京都・10代・⼥性
初めてこの公募を⾒かけて、「祖⽗に伝えたい」その気持ちでいっぱいになり書きました。書いている途中はあれこれ祖⽗との思い出がよみがえって、何度も涙が⽌まらなくなり書くのを中断しましたが、最後まで書き上げられてよかったです。祖⽗に届くように⼼から願っています。
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⼤阪府・60代・⼥性
今まで⼼残りで後悔していたことを⽂章にして、⾃分の⼼の整理をすることができました。
本⼈にはもう伝えることができませんが、今まで内に溜めていた気持ちを吐き出すことで、⼼が少し軽くなった気がします。 -
神奈川県・60代・男性
この作⽂を書くことで、家族を考える良い機会になりました。私のように感じられる⽅は多いと思います。とても良い企画と思いますので、これからもずっと続けていっていただきたいと願います。
読者の方の声
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富⼭県・60代・男性
⾝に染みるお話ばかりで涙が溢れてきました。⾃分の⾝の回りにいる⼈やお世話になった⽅を⼤事にし、⼈の痛みや悲しみを知り、思いを同じにすることでその⼈の気持ちをより深く理解することができるのだと思いました。
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愛媛県・40代・⼥性
過去の作品を読ませていただきました。それぞれの⽅の⼈⽣や⽣き⽅、思いが伝わり、⼼が温かくなりました。⾃分の⽣き⽅や⼈⽣を振り返り、今に感謝する良い機会になりました。
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埼⽟県・70代・⼥性
毎年楽しみにしておりますそして何度も繰り返し読ませていただいています。
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岡⼭県・40代・男性
毎回、読むたびに普通の⽣活が当たり前ではなく、有り難い事なんだと思います。
小冊子プレゼント

書籍のご案内

この活動を通して
「つたえたい、心の手紙」は、書くことで心の整理をする機会となる一方、読者の方からも、今ある大切な人たちと過ごす時間に改めて喜びを感じることができるという声が寄せられています。
この活動を通じて、手紙がもっている、“手紙を書いた本人だけではなく読んだ方への癒す力”“家族や友人との絆を再確認し、前向きに生きる気持ちにさせてくれる力”を皆様に少しでもお伝えできればと思います。
