つたえたい、
心の手紙
いまは会えないあの人に
「つたえたい、心の手紙」
![つたえたい、心の手紙](/wp-content/themes/kuratomo2022/tegami/img/img_keyvisual_01.jpg.webp)
この活動を通して
「つたえたい、心の手紙」は、書くことで心の整理をする機会となる一方、読者の方からも、今ある大切な人たちと過ごす時間に改めて喜びを感じることができるという声が寄せられています。
この活動を通じて、手紙がもっている、“手紙を書いた本人だけではなく読んだ方への癒す力”“家族や友人との絆を再確認し、前向きに生きる気持ちにさせてくれる力”を皆様に少しでもお伝えできればと思います。
![この活動を通して](/wp-content/themes/kuratomo2022/tegami/img/img_introduction_01.jpg.webp)
編集長が選ぶ、
今週の珠玉の1通
惜しくも受賞は逃したものの、作者の方の想いが強く感じられる作品を「珠玉の1通」としてご紹介いたします。
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私のおじいちゃんへ
私は祖父に手紙を送りたい。子供のころ田舎に帰省すると、いつも祖父にべったりだった。作業場で祖父がかばんなどを制作するのを飽きずにずっと眺めていた。
小学校6年生の時、いつもかばんをもらっているお礼にと、修学旅行のお土産をプレゼントした。祖父は私の予想以上に喜んでくれ、涙を流すほどであった。
祖父が「なんでくれるんや。」と問いかけたのに対し、「だっておじいちゃんのこと大好きなんだもん。」私がそう答えた瞬間、祖父はさらに涙を流した。
あの時はあの涙の意味を理解することはできなかった。
2年後、祖父がガンを患い、帰らぬ人となった。電話で祖父の死を伝えられた時は、はじめての身近な人の死に耐え切れず、わんわん泣いた。
病床に私のお土産をおいていつも眺めていたと祖母から聞いて、気持ちが張り裂けそうだった。法事の際、祖父と多くの時間を過ごした作業場に行った。
いつもの場所にはいつもいた祖父はもういなかった。
そして大学4年の時、祖父の7回忌を迎え、親族で集まることになった。
その後の会食で、父や叔父たちが祖父の話をしているのを聞いているうちに違和感が生じた。さらに親の話に耳を傾けてその違和感の正体を知った。
祖父は私とは血が繋がってなかった。どうやら、祖父は祖母の再婚相手だったらしく、私の父の実の父親ではなかったのだ。
そのことを知って、祖父の涙の意味に今更ながら気づいた。祖父は血がつながっていない。
いわば他人であることを知らず寄り添ってくる私をうれしく思いながら、不安だったのではないかと思う。
もし、今わたしが亡くなった祖父に手紙を送れるとしたら、現在、社会に一歩踏み出すまでに成長した私のことを伝えるとともに、この一文を加えたい。
「たとえ血がつながってなくても、おじいちゃんは私のおじいちゃんだよ。」
「心の手紙」に
寄せられたご感想
応募者の方の声
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静岡県・50代・⼥性
応募をきっかけに、改めて⽗や⺟への想いを⾔葉にすることができました。
忙しさにかまけて、⾒ないふりをしてきたような気がします。こんな⾵に感じていたんだ、と⾃分の事ながら、読み返すことができたことが、今、⾃分への⽀えです。
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東京都・10代・⼥性
初めてこの公募を⾒かけて、「祖⽗に伝えたい」その気持ちでいっぱいになり書きました。書いている途中はあれこれ祖⽗との思い出がよみがえって、何度も涙が⽌まらなくなり書くのを中断しましたが、最後まで書き上げられてよかったです。祖⽗に届くように⼼から願っています。
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⼤阪府・60代・⼥性
今まで⼼残りで後悔していたことを⽂章にして、⾃分の⼼の整理をすることができました。
本⼈にはもう伝えることができませんが、今まで内に溜めていた気持ちを吐き出すことで、⼼が少し軽くなった気がします。 -
神奈川県・60代・男性
この作⽂を書くことで、家族を考える良い機会になりました。私のように感じられる⽅は多いと思います。とても良い企画と思いますので、これからもずっと続けていっていただきたいと願います。
読者の方の声
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富⼭県・60代・男性
⾝に染みるお話ばかりで涙が溢れてきました。⾃分の⾝の回りにいる⼈やお世話になった⽅を⼤事にし、⼈の痛みや悲しみを知り、思いを同じにすることでその⼈の気持ちをより深く理解することができるのだと思いました。
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愛媛県・40代・⼥性
過去の作品を読ませていただきました。それぞれの⽅の⼈⽣や⽣き⽅、思いが伝わり、⼼が温かくなりました。⾃分の⽣き⽅や⼈⽣を振り返り、今に感謝する良い機会になりました。
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埼⽟県・70代・⼥性
毎年楽しみにしておりますそして何度も繰り返し読ませていただいています。
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岡⼭県・40代・男性
毎回、読むたびに普通の⽣活が当たり前ではなく、有り難い事なんだと思います。
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