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家族葬の料金相場は? 費用の内訳や一般葬との比較も紹介

作成日:2023.12.22
最終更新日:
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秋葉 祐子のイメージ
監修者
秋葉 祐子
/(株)くらしの友 儀典本部

2004年くらしの友入社、厚⽣労働省認定の技能審査制度「葬祭ディレクター」1級取得。
故人様とご遺族に寄り添い、大規模な社葬から家族葬まで、これまで1,000件以上の葬儀に携わる。

葬儀に参列するのは故人の家族や特に親しい友人に限定されるため、他の参列者に気を使うことなくゆっくりと故人を見送ることもできます。家族葬は葬儀費用を抑えたい方におすすめの葬儀形式です。ただし家族葬を執り行う際は、葬儀に参列できなかった方への対応に注意しなければなりません。

 

本記事では家族葬の料金相場や一般葬との違い、家族葬を執り行う際の注意点などについて解説します。

この記事で分かること

  • 家族葬の費用相場は100万~150万円
  • 家族葬では葬儀に参列できなかった方への配慮が必要
  • 家族葬では参列者から頂く香典も少なくなる

目次

  1. 1 家族葬の平均費用は100万~150万円
  2. 2 一般的な葬儀と家族葬の違い
  3. 3 家族葬の費用の内訳について
  4. 4 家族葬のメリット・デメリット
  5. 5 家族葬の費用について注意しておくポイント
  6. 6 家族葬の方が、料金が安い理由は?
  7. 7 葬儀費用を抑えたいときは家族葬を検討しよう

1 家族葬の平均費用は100万~150万円

家族葬の平均費用解説図

家族葬を執り行う場合、その費用は100万~150万円程度を想定しておきましょう。一般的に家族葬は、故人と特に親しい関係にあった少数の参列者のみで執り行う葬儀を指しますが、明確な定義はありません。そのため、ひと口に家族葬といっても参列者の人数や斎場の大きさ、地域によって費用にばらつきが見られます。

 

とはいえ、家族葬は一般的な葬儀と比べて小規模になる傾向にあるので、費用の総額を抑えられることは確かです。くらしの友が実施した調査によると、2020年度の葬儀費用の平均総額は186.1万円でした(※)。家族葬では参列者の接待費や斎場費が低くなるため、費用総額は100万~150万円程度に収まると考えられます。

 

なお、葬儀費用の中でも特に地域差が大きい費用が、僧侶などの宗教者へ支払う寺院費用、つまりお布施です。家族葬であっても、宗教者へ支払う費用は一般葬と同様にかかりますので注意が必要です。お布施の平均相場は東日本よりも西日本の方が低い傾向にあります。また、お布施の金額は宗派によっても異なるため、相場が分からない場合は葬儀社やお寺に確認するとよいでしょう。

 

※参考:くらしの友 「葬儀費用の相場」(2023/11/20)

2 一般的な葬儀と家族葬の違い

家族葬とは、参列者を故人と特に親しい関係にあった方のみに限定して行う葬儀の総称です。ここでは一般的な葬儀と家族葬の違いや、平均相場について詳しく解説します。

2-1 一般的な葬儀の特徴・料金の相場

一般葬(一般的な葬儀)の特徴と料金相場は以下のとおりです。

2-1-1 一般葬に参列する人

家族葬と違って、一般葬の場合は訃報を知らせる人の範囲に決まりはありません。通夜および葬儀の連絡は、家族や親族、友人、知人、仕事関係者などに広く伝えます。

一般葬の場合、参列者の人数は30~100名になるのが平均的です。

お通夜には故人と縁が薄い知人も訪れることがあるため、生前の人間関係によっては参列者が100名以上となるケースもあります。

2-1-2 一般的なお葬儀の料金相場

先ほども紹介しましたが、くらしの友が関東の一都三県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の喪主経験者に向けて実施した調査によると、2020年度の葬儀の平均総額は186.1万円であることが分かりました。対象となる費用は寺院費用、参列者の飲食接待費、葬儀社へ支払う葬儀・斎場費用の総額です。なお、葬儀費用の平均総額は1993年の調査をピークに減少傾向にあります。(※)

 

※参考:くらしの友.「葬儀費用の相場」(2023/11/21)

2-2 家族葬とは?家族葬の料金の相場

家族葬とは、故人の親族や特に親しい友人のみで小規模に執り行う葬儀を指します。家族葬を執り行う際の参列者の範囲や料金相場の目安は以下のとおりです。

2-2-1 家族葬に参列する人

家族葬を執り行う場合、葬儀に参列する人は以下の範囲が目安となります。

  • ・故人の直系親族とその家族
  • ・故人の兄弟姉妹とその家族
  • ・故人と特に親しい友人

 

家族葬は10~30名程度の参列者で執り行うことが一般的です。故人が参列を強く望んでいた方がいる場合は、できるだけ招待するようにしましょう。

 

なお、家族葬の場合も原則としてお通夜を執り行います。ただし、一般葬のように参列の機会を広く設けることはありません。また近年は、お通夜を省略する一日葬を希望するケースも増えています。

2-2-2 家族葬の料金相場

先述のとおり、家族葬を執り行う場合の費用総額は100万~150万円が目安です。家族葬では参列者が限られるため、主に斎場費用や、マイクロバスなど移動に係る車両に費用を抑えることができるでしょう。

3 家族葬の費用の内訳について

葬儀を執り行う際に発生する費用は、主に葬儀・斎場費用、飲食接待費用、寺院費用の3つに分けられます。これは家族葬であっても変わりません。ここでは家族葬で発生する費用の内訳を解説します。

3-1 通夜・葬儀・告別式など葬儀・斎場費用

葬儀・斎場費用は、その名のとおり、お通夜や葬儀、告別式などを執り行うために葬儀社へ支払う費用です。費用の中には斎場の利用料や葬儀に関わる方の人件費、ご遺体の移送・安置費、葬儀で使用する道具一式の費用などが含まれます。これらの費用は葬儀社へ一括して支払い、葬儀社が必要な手配をすることが一般的です。

 

なお、葬儀・斎場費用は葬儀費用全体の約60%に当たります。家族葬の場合は60万~90万円程度を想定しておきましょう。

【葬儀・斎場費用に含まれる主な費用】

  • ・斎場の使用料
  • ・式の司会者や警備員などの人件費
  • ・ご遺体の安置に必要なドライアイスや布団、白装束などの費用
  • ・(自宅にご遺体を安置できない場合)安置室を使用するための費用寝台車・霊柩車の費用
  • ・棺、位牌、遺影などの費用
  • ・祭壇、枕飾りなどの費用
  • ・火葬場の利用料

3-2 飲食代・返礼品などの飲食接待費用

飲食接待費は主に参列者に振る舞う食事や、返礼品の費用です。葬儀では、お通夜の後の通夜振る舞いや葬儀の後の精進落としなど、参列者を食事でもてなす機会が多くあります。また、香典をいただいた方には、香典返しとして返礼品をお渡しするのがマナーです。遠方から参列者を招く場合は、交通費や宿泊費を喪主が負担する場合もあります。

 

一般的に、葬儀費用全体のうち約15~20%が飲食接待費です。家族葬であれば、飲食接待費として15万~30万円程度を見積もっておきましょう。

【飲食接待費に含まれる主な費用】

  • ・参列者の飲食代(通夜振る舞い、精進落とし、お酒代など)
  • ・香典返し、会葬御礼品などの返礼品費用
  • ・遠方の参列者の交通費・宿泊費

3-3 僧侶へのお布施など寺院費用

寺院費用はお寺や教会などの宗教者に対して支払う謝礼金です。仏教式の葬儀では、読経と戒名の謝礼としてお布施を僧侶にお渡しします。また、僧侶に食事を振る舞う場合は御膳料、お寺以外の場所で読経をお願いする場合は、お車代を別途お渡しします。

4 家族葬のメリット・デメリット

家族葬は葬儀費用を抑える方法として有効である一方、デメリットもあります。家族葬を執り行うのであれば、デメリットも理解しておくことが重要です。ここでは家族葬のメリット・デメリットを解説します。

4-1 家族葬のメリット

家族葬のメリットは以下の2つです。

  • ・喪主・家族の負担が少ない
  • ・葬儀費用を抑えられる

4-1-1 喪主・家族の負担が少ない

1つ目のメリットは、喪主・家族の負担が少ないことです。一般葬の場合、喪主や家族は多くの参列者に対してあいさつや気遣いが必要となります。しかし、家族葬は参列者の人数が少なく、またその多くが気心の知れた身内の人です。気持ちを同じくする方々と一緒に、ゆっくりと故人を見送ることができるでしょう。

4-1-2 葬儀費用を抑えられる

2つ目のメリットは葬儀費用を抑えられることです。一般的に、葬儀は規模の大きさに比例して費用も高額になります。参列者を限定した小規模な葬儀であれば、葬儀費用を大きく削減することも可能です。

4-2 家族葬のデメリット

家族葬には以下のようなデメリットがあります。

  • ・参列者の選定が必要
  • ・親族間でトラブルになる可能性がある
  • ・葬儀後の弔問が増える

4-2-1 参列者の選定が必要

1つ目のデメリットは、参列者の選定が必要になることです。喪主には参列者として誰を招くかの判断が求められます。場合によっては葬儀に招かれなかった方とのトラブルに発展する可能性もあるので、参列者の選定は慎重に行いましょう。

4-2-2 親族間でトラブルになる可能性がある

2つ目のデメリットは、親族間でトラブルになる可能性があることです。家族葬は訃報を知らせる人を選んだうえで、葬儀の参列者を限定する葬儀のかたちであり、そのことに対して反対する親族がいるかもしれません。家族葬を希望する場合はあらかじめ親族に相談して、理解を得ておく必要があります。

4-2-3 葬儀後の弔問が増える

3つ目のデメリットは、葬儀後の弔問が増えることです。家族葬では葬儀に参列できる人数が限られるため、葬儀後に自宅弔問に訪れる人が増えることが予想されます。家族はそのたびに弔問客への対応や、返礼品の用意をしなければなりません。故人の生前の交友関係次第では、家族葬にすることで逆に喪主・家族の負担が増加することも考えられます。

5 家族葬の費用について注意しておくポイント

ここでは、家族葬の費用について注意すべきポイントをまとめています。家族葬を執り行う際は、以下の点に注意しましょう。

5-1 葬儀を執り行う地域の平均費用を確認しておく

葬儀を執り行う際は、事前に葬儀を執り行う地域の費用相場を確認しておきましょう。葬儀社に見積もりを依頼したとしても、費用相場を把握できていなければ、提示された金額が適切かどうか判断できません。

 

また葬儀費用の平均相場は地域によって大きく異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

5-2 家族葬の費用を香典でまかないきれない

家族葬の場合、葬儀費用を香典でまかなうことは現実的ではありません。いくら小規模に葬儀を執り行ったとしても、お通夜や葬儀の参列者を限定している以上、当然ながら香典の金額も少なくなります。一般葬では香典で葬儀費用を補えるケースもありますが、家族葬で同様の考えを持つと予算が合わず後悔するかもしれません。

5-3 複数の葬儀社から見積もりを取る

葬儀を依頼する葬儀社が決まっていない場合は、複数社から費用の見積もりを取りましょう。複数の葬儀社から見積もりを取ることで、その地域の本当の費用相場も見えてきます。葬儀を依頼する業者は、故人が亡くなってから1~2時間で決めなければなりません。費用感を確かめるためにも、事前に比較検討することが大切です。

5-4 葬儀の生前予約を行う際は親族のことも考慮する

自身の葬儀の生前予約をする場合は、親族のことも考慮してプランを選ぶようにしましょう。葬儀の生前予約は、自身の希望に沿った葬儀ができることに加え、葬儀費用を抑える手段としても人気です。しかし先述のとおり、家族葬は親族からの反感を買う恐れもあります。家族葬の形式で葬儀の生前予約をする場合は、事前に親族に自分の希望を伝え、意見も聞いておくとよいでしょう。

6 家族葬の方が、料金が安い理由は?

家族葬の費用が一般葬よりも費用を抑えられるのは、葬儀費用が葬儀の規模に応じて変動するためです。参列者が少なければ大きな斎場を利用する必要がないことに加え、参列者に振る舞う料理などの接待費用も削減できます。

 

上記の理由により、家族葬は一般葬よりも費用を抑えることができます。ただし、必ずしも喪主や家族の金銭的負担が軽減されるとは限りません。なぜなら、家族葬では参列者からの香典の金額にも限りがあるためです。香典の金額によっては、一般葬よりも家族葬の方が喪主や家族の金銭的負担が大きくなる可能性もあります。

7 葬儀費用を抑えたいときは家族葬を検討しよう

家族葬は葬儀の負担を軽減したい方や、葬儀費用を抑えたい方におすすめの葬儀形式です。一方、家族葬には参列者の選定が必要、自宅への弔問客が増えるなどといったデメリットもあります。家族葬を希望する場合は、そのメリットとデメリットをしっかり理解した上で判断しましょう。

 

くらしの友では、小規模な葬儀をご希望される方のための葬儀プランもご用意しております。家族葬をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

 

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