- 葬儀
火葬にかかる時間はどのくらい?当日の流れやマナーを解説
/(株)くらしの友 儀典本部
2004年くらしの友入社、厚⽣労働省認定の技能審査制度「葬祭ディレクター」1級取得。
故人様とご遺族に寄り添い、大規模な社葬から家族葬まで、これまで1,000件以上の葬儀に携わる。
大切な方とのお別れの場で、「火葬にはどのくらい時間がかかるのか」「待ち時間はどう過ごすべきか」といった当日のスケジュールに不安を感じてはいませんか?葬儀の中でも火葬は、ご遺族にとって故人とのお別れを改めて実感する、重要な節目の時間です。
一般的に、火葬そのものは40〜70分程度で終了しますが、前後の準備や収骨(骨上げ)までを含めると、全体で「約2時間」を見込む必要があります。ただし、この所要時間は故人様の体格や副葬品の内容、さらには火葬場の設備によっても前後します。
本記事では、火葬時間の目安や火葬にかかる時間が変動する理由、到着から収骨までの詳細な流れ、控室でのマナーに加え、「火葬場に行ってはいけない人」といった古くからの言い伝えの真意についても詳しく解説します。
この記事で分かること
- 火葬にかかる時間の目安
- 火葬場に到着してから収骨が終わるまでの詳細なタイムスケジュール
- 待ち時間の過ごし方や「火葬場に行ってはいけない人」といった言い伝えの背景
目次
1 火葬にかかる時間の目安と所要時間が変わる理由
火葬場に到着してからすべての行程を終えるまでには、およそ2時間が一つの目安となります。この時間を正しく把握しておくことで、その後の精進落とし(会食)や帰宅のスケジュールを円滑に組むことができます。
1-1 火葬・冷却・収骨にかかる時間の目安
火葬場での滞在時間は、大きく分けて「最後のお別れ・点火」「火葬」「冷却と収骨準備」「収骨」の4つのフェーズに分かれます。火葬場に到着してから火葬炉へ納めるまでの時間は、5分から10分程度と非常に短時間です。火葬場は公共の施設であることも多く、間を空けずに火葬の予約が入っているため、ゆっくりとお別れをする時間はほとんど取れないのが実情です。そのため、最後のお別れは出棺前の告別式でしっかりと済ませておく必要があります。
火葬そのものには40〜70分を要し、その後、ご遺骨を拾える温度まで下げる冷却と準備に約30分かかります。最終的な収骨に15分程度を要するため、全体で約100分から120分程度を見ておけば、当日の進行にも無理なく対応できます。
1-2 火葬にかかる時間が前後する理由
火葬時間は一定ではなく、いくつかの要因によって変動します。なかでも大きく影響するのが、故人様の体格や年齢です。大人と子供ではかかる時間に違いがあり、大柄な方の場合は、通常よりも時間を要する傾向があります。また、火葬炉の性能や、外気温・季節といった環境要因によっても、燃焼や冷却のスピードに差が生じます。
さらに注意が必要なのが、お棺の中に入れる「副葬品」です。プラスチック製品、ガラス類、厚い書籍などは燃焼を妨げるだけでなく、ご遺骨に付着したり火葬炉を傷めたりする原因となるため、多くの火葬場で入れることを禁止されています。
なお、副葬品が多すぎると、火葬時間の延長につながる可能性があるため注意が必要です。また、火葬場ごとに副葬品の制限が異なるため、不明点については葬儀社へご確認ください。
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2 火葬当日の流れ:出棺から収骨・精進落とし・帰宅までの流れと所要時間の目安
火葬当日は、儀式と実務が分刻みで進行します。出棺から収骨、その後の精進落としまでの流れを時系列で把握しておくことで、喪主としての心の準備が整います。
2-1 出棺から火葬場への移動【約30分~90分】
葬儀・告別式が終わると、ご遺体を乗せた霊柩車を先頭に火葬場へと向かいます。火葬場併設の式場で葬儀を行う場合を除き、火葬場までの移動時間は30分から1時間半程度かかるのが一般的です。。霊柩車には通常、喪主様が同乗し、他の親族はマイクロバスや自家用車で追従します。
なお、直葬(火葬式)の場合は通夜や告別式を行わないため、安置先から直接火葬場へ搬送し、現地でご家族が合流する場合もあります。
2-2 最後のお別れ・点火【約5~10分】
火葬場に到着して受付を済ませ、火葬炉の前で最後のお別れをします。これは火葬炉の前で最後のお別れをする儀式で、読経や焼香を行い、黙とうとともに点火を見届けます。なお、火葬場によって「点火後に焼香をする」か「焼香後に点火をする」かの順序が異なりますが、火葬場の係員や葬儀社のスタッフの誘導に従えば問題ありません。
2-3 火葬【約40~70分】
点火が確認された後、実際に火葬が完了するまでには、おおよそ460分から790分程度の時間を要します。この所要時間は、先ほどお伝えした故人様の体格や副葬品の状況に加え、当日の火葬場の混雑具合や火葬炉の稼働状況によっても前後するため、一概に「何分で終わる」と言い切ることはできません。
この間、遺族や参列者は火葬炉の前を離れ、指定された控室や待合所へと移動します。火葬が終わるまでは静かに故人を偲び、参列者同士で思い出を語り合う大切な時間です。
なお、この待ち時間の具体的な過ごし方や、控室での振る舞い、軽食をとる際のマナーについては、次の「待ち時間の過ごし方と知っておきたいマナー」の章で詳しく解説します。
2-4 収骨(骨上げ)【約15分】
火葬が終了し、アナウンスがあったら収骨室へ移動します。2人1組で1つのお骨を箸で拾い、骨壺に収める「骨上げ」の儀式は約15分程度です。なお、収骨方法は宗派や地域、火葬場によって異なり、箸を用いない場合もあります。収骨の順番は故人様と縁の深い順(喪主から親族へ)で行うのが通例です。
また、収骨の仕方は地域によって大きく異なります。東日本ではすべてのご遺骨を収める「全収骨」が一般的ですが、西日本では主要な一部のお骨のみを収める「一部収骨」が主流です。この地域差により、用意する骨壺のサイズや収骨にかかる時間も多少変わります。
終了後には「埋葬許可証」を火葬場から受け取ります。これは納骨を行う際に必ず必要となる大切な書類です。紛失を防ぐため、骨壺と一緒に保管できる骨壺の箱の中に大切に保管してください。
2-5 火葬場から移動し、精進落としの食事をとる【約60分~90分】
収骨を終えた後は、場所を移動して「精進落とし」の席を設けます。これは、僧侶や親族、お世話になった方々を招いて食事を振る舞い、感謝の意を伝える場です。喪主や遺族は、会葬者一人ひとりに対し、無事に葬儀を終えられたことへの謝辞を述べて回ります。所要時間は1時間から1時間半程度を見込むのが一般的です。
2-6 帰宅・後飾り
自宅へ戻る際、地域によっては「行きとは違う道を通る」といった古くからの慣習が残っている場合があります。これは「故人の魂が迷わずに冥土へ向かえるように」という願いが込められた迷信に近いものですが、現在でも、年配の方を中心に気にされる方もいる習わしの一つです。
自宅に到着したら、まずは遺骨を安置するための「後飾り(あとかざり)祭壇」を準備します。後飾り祭壇とは、四十九日の法要までご遺骨や位牌、遺影を安置するための仮の祭壇です。火葬場から持ち帰った遺骨をこの祭壇に安置することで、火葬当日のすべての行程が完了します。
「くらしの友」では、こうした自宅での後飾り祭壇の設置や、忌明けまでの供養の仕方についても詳しくアドバイスを行っております。慣れない手続きや準備で戸惑うことが多い場面ですが、専門スタッフが最後まで寄り添い、滞りなく進められるようサポートいたします。
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3 待ち時間の過ごし方と知っておきたいマナー
火葬中の約1時間、親族は控室で故人様を偲びながら静かに過ごします。
控室では、故人の思い出を語り合いながら過ごします。お茶やお菓子が用意されているのが一般的ですが、これらは葬儀社が手配する場合と、喪家が用意する場合があります。また参列者の事情などを考慮し、この待ち時間中に精進落としの食事(あるいは軽食)を済ませてしまうケースも見られます。
火葬場の控室では、大声での会話や、スマートフォンでの撮影は厳禁です。お子様が同伴される場合は、落ち着いて過ごせるよう、音の出ない絵本やお絵描きセットを用意しておくなどの配慮があると、周囲の方々も穏やかに過ごすことができます。
4 よく言われる「火葬場行ってはいけない人」とその意味
古くからの言い伝えで「妊婦は火葬場に行ってはいけない」という話を聞くことがありますが、これには科学的・宗教的な根拠はありません。こうした迷信の多くは、昔の不衛生な環境や精神的な負担から母体を守ろうとする「配慮」が転じたものです。
同様に、小さなお子様についても「死を見せるのは良くない」という考え方もありますが、近年では命の大切さや別れの意味を伝える機会として最後のお別れに立ち会わせるご家庭も増えています。また、ご高齢の方や体調が優れない方についても、無理な参列を控えるという判断は、迷信ではなく「身体的な負担への配慮」として一つの賢明な選択と言えます。
5 火葬の時間に関するよくある質問(FAQ)
5-1 火葬の時間に遅れそうな場合はどうすればいい?
火葬場は厳格な予約枠で運営されており、1日に多くの火葬が行われます。そのため、到着が遅れても待ってもらえないケースがほとんどです。最悪の場合は当日の火葬ができなくなるリスクを伴います。交通事情を考慮し、余裕を持った出発を心がけましょう。
5-2 「友引の日に火葬してはいけない」のは本当ですか?
多くの火葬場が友引を休場日として設定してはいるものの、「友引の日に火葬してはいけない」という決まりがあるわけではありません。友引は六曜の一つで、「友を引く」という言葉から、友引の日を避ける風習は根強く残っています。あくまで風習ですので、友引の日でも火葬場が火葬や葬儀を行うことは可能です。ただし、現在でも気にされる方はいらっしゃるため、日程を決める際には遺族や関係者の意向を踏まえて検討するとよいでしょう。日程調整については、地域の慣習と火葬場の空き状況を熟知した葬儀スタッフに相談するのがスムーズです。
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5-3 亡くなった後すぐに火葬することはできますか?
日本の法律(墓地、埋葬等に関する法律)により、原則として死亡後24時間以内は火葬することができません。これは、死亡確認を確実に行い、状況を適切に確認するための措置です。また、利用が多い火葬場や都市部では予約が数日先まで埋まっていることも珍しくありません。火葬を待つ間、ご遺体を適切に安置する必要があります。「くらしの友」では自社斎場に専用の安置施設を備えており、衛生面・プライバシー面ともに万全の体制でお預かりいたします。
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6 まとめ:火葬の時間を正しく把握して穏やかなお見送りを
火葬にかかる時間は、単なる「待ち時間」ではなく、故人様を見送るための最後の大切なプロセスです。全体の流れを事前に把握しておくことで、当日の焦りがなくなり、心穏やかに最後のお別れに向き合うことができます。
突然の事態や慣れない儀式のなかで、こうした細かなスケジュール管理をご遺族だけで行うのは大変な負担となります。「くらしの友」では、190余名の葬祭ディレクターを含むプロフェッショナルが、火葬場の予約から当日の誘導、帰宅後の祭壇準備まで、すべてをサポートいたします。
後悔のない、温かなお見送りのために。どのような些細な疑問でも、まずは私たちにご相談ください。
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