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形見分けとは?適した品物・適さない品物や行う時期、マナーを解説

作成日:2026.03.09
最終更新日:
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監修者
小川 如水
/(株)くらしの友 商事本部

東京都23区エリアを中心に、法事や葬儀などの施行業務を担当。法事・法要・仏壇や位牌のほか、墓地や墓石など、先祖供養に関連するさまざまな知識をもつエキスパート。

大切な方を見送った後「形見分けはいつ、どのように行えばよいのだろう」と迷う方も多いでしょう。思い出が詰まった品を前に、感情の整理がつかないこともあります。

 

本記事では、形見分けの意味や適した品物・適さない品物、行う時期などを解説します。形見を譲る側と譲り受ける側のマナーも紹介していますので、ぜひ参考になさってください。

この記事で分かること

  • 形見分けの意味と遺品整理との違い
  • 形見分けに適した品物と適さない品物
  • 形見分けを行う時期とマナー
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目次

  1. 1 形見分けとは?
  2. 2 形見分けに適した品物
  3. 3 形見分けに適さない品物
  4. 4 形見分けを行う時期
  5. 5 形見分けをする際のマナー
  6. 6 まとめ

1 形見分けとは?

形見分けとは?説明画像

形見分けとは、故人が生前に愛用していた品を、親しい人々に譲る行為を指します。単なる遺品の分配ではなく、品物を通して故人をしのび、感謝の気持ちを伝える供養の一つとされ、仏教圏でよく見られます。

 

もともとは、故人の身に着けていた品に魂が宿るという考えから生まれた慣習で、品物が故人の分身として扱われていたこともありました。地域によっては「袖分け(そでわけ)」「裾分け(すそわけ)」「しょうぶわけ」と呼ばれることもあります。

 

現代では、宗教的な儀式というよりも「思い出を共有する文化」として定着しており、衣類やアクセサリー、文具など、日常的に使われていた品が選ばれるケースが多く見られます。ただし、形見分けは必ず行う必要はなく、家庭や宗派の考え方によって対応は異なります。

1-1 遺品整理との違い

形見分けと遺品整理は、いずれも故人の遺品を扱う行為ですが、その目的と対象範囲が異なります。

 

形見分けは、故人をしのび、思い出の品を親しい人と共有することを目的としています。対象となるのは、故人の愛用品やゆかりの品で、資産的価値の比較的低いものが中心です。

 

一方の遺品整理は、故人が残した全ての品物を整理し、住居を清掃する実務的な作業です。家具や家電、日用品など、生活全般の物が対象になります。また、遺品整理では、専門の「遺品整理士」が関与することも多く、相続手続きに必要なものを探す作業も含まれます。

 

ただし、形見分けでも高価なアクセサリーや家電などが対象に含まれることもあります。その場合は贈与税や相続税に注意する必要があります。

2 形見分けに適した品物

形見分けに適する・適さない品物の説明画像

形見分けには、故人の人柄や思い出が感じられる品物が選ばれることが多いです。ここからは、具体的にどのような品が形見分けに向いているかを紹介します。

2-1 故人の愛用品

故人が日常で愛用していた品は、その人らしさを感じられる形見の一つです。長年使い続けた時計や文具、かばん、小物、家具などが挙げられます。

特に、仕事や趣味で使われていたものは、その人の生き方や価値観を伝える大切な品です。受け取った方が普段使いできるものであれば、日常の中で自然に故人を思い出すことができます。

形見分けでは「高価なものほどよい」という考えではなく、故人の気持ちや思い出を感じられるかどうかが重視されます。

2-2 衣類

衣類は、昔から形見分けの代表的な品物とされています。身に着けるものであるため、故人の体温やぬくもりを感じられる点が大きな理由です。着物や洋服、髪飾りなどは、特に親しい家族や友人に譲られることが多くあります。

ただし、渡す際には手入れを行い、清潔な状態に整えることが大切です。クリーニングに出したり、きれいに畳んでお渡ししたりと、受け取る人への配慮を忘れないようにしましょう。

日常でよく着ていた服や思い出のある衣類を選ぶことで、より温かみのある形見分けになります。

2-3 コレクション

故人が趣味で集めていたコレクション類も、形見分けに適した品物です。食器、絵画、古本などは、故人の嗜好や人生観を反映する大切な記録ともいえます。

それらを受け継ぐことは、単に物を引き継ぐのではなく、故人の思いや価値観を未来へ伝える行為でもあります。受け取る人の興味や関心に合わせて選ぶと、より喜ばれるでしょう。

また数が多い場合は、寄贈やオークションなどで次の持ち主へ託す方法もあります。無理に全てを残すより、故人の思いを誰かに受け継いでもらうのもよいでしょう。

なお、資産的な価値が高いものは相続の対象になるため注意が必要です。

2-4 仏具

故人が使っていた仏具の中でも、数珠など一部の品に限り、形見分けの対象になることがあります。仏具は祈りの時間を共に過ごしたものであり、故人の信仰心や思いが込められています。

数珠のほかにも、経本や念珠袋など、個人が使用していた持ち運び可能なもので、状態のよいものが選ばれることがあります。

一方で、本尊や位牌といった信仰の中心となる仏具は、形見分けの対象に含めないのが一般的です。

ただし、仏具を譲る際には宗派や家族の意向を事前に確認することが大切です。仏具を受け継ぐことは「祈りを受け継ぐ」ことにもつながります。扱う際は丁寧に、軽い気持ちで譲ったり処分したりしないよう心がけましょう。

3 形見分けに適さない品物

形見分けには、避けた方がよい品物もあります。どれだけ思い出が詰まっていても、品物の状態や性質によっては、受け取る人に負担をかけてしまう場合があるためです。

これから紹介する品物は、慎重な判断が求められます。故人を思う気持ちを大切にしながらも、相手の立場に配慮して選ぶことが大切です。

3-1 再利用できない物

形見分けの目的は、思い出を共有し、故人のぬくもりを受け継ぐことにあります。しかし、傷みや汚れが激しい品物や、故障して動かない機械類は、受け取った人が扱いに困ることもあります。

例えば、破れや変色が目立つ衣類、壊れた時計や家電などは避けた方がよいでしょう。気持ちはうれしくても「どう使えばよいのだろう」と戸惑わせてしまうことがあるためです。

迷う場合は、修理やクリーニングで再利用できるかを確認するのも一つの方法です。それでも難しい場合は、おたき上げや供養を依頼するなど、丁寧な方法で手放すと気持ちの整理にもつながります。

3-2 財産的価値のある物

現金や高額な貴金属など、財産的価値の高い品物は形見分けには適しません。形見分けは「気持ちを分かち合う行為」であり、資産を分配する行為とは異なるためです。

宝石、金券、骨董品などは、相続財産と見なされる可能性があります。特に高額なものを譲る場合、贈与税の対象になるケースもあり、年間110万円を超える価値がある場合は課税の対象となることがあります。

このような品物を渡す際は、必ず相続や贈与に詳しい専門家に相談し、法的な手続きを確認しましょう。形見分けの本来の目的は「故人をしのび、思い出をつなぐこと」にあります。財産的な価値よりも、心のつながりを重視して選ぶことが大切です。

3-3 生き物

ペットなどの生き物は、形見分けの対象とすることは慎重に考える必要があります。動物は「物」ではなく「命ある存在」であり、受け取る人にも継続的な責任が伴うためです。

 

引き取ってもらう場合は、必ず相手の了承を得て、飼育環境や生活状況を確認しましょう。ペット可の物件に住んでいるか、経済的に余裕があるかといった点も重要です。

 

もし引き取り手がいない場合は、動物保護団体や自治体に相談する方法もあります。無理に誰かに託すより、故人の思いを大切にしながら、命を尊重する形での対応を考えることが望ましいでしょう。

4 形見分けを行う時期

形見分けを行う時期は、宗教や地域の習慣によって異なります。一般的には、忌明けや供養の節目に当たる日を目安とすることが多いです。

 

いずれの宗教でも共通しているのは「故人をしのぶ気持ちを大切にする」という考え方です。慌てて行う必要はなく、心の整理がついた頃に進めても問題ありません。

 

次では宗教ごとの時期の目安を詳しく紹介します。

4-1 仏教の場合

仏教では、形見分けは四十九日法要を終えた「忌明け」の時期に行うのが一般的とされています。四十九日は、故人の魂が冥土の旅を終える節目に当たり、この日をもって喪に服していた期間が一区切りとなります。

法要を終えた後、親族や親しい友人に感謝と供養の気持ちを込めて品を分けることで、故人との思い出を共有できるでしょう。地域によっては三十五日や百か日に行うこともあり、四十九日当日に行う場合や、後日ゆっくり進める場合もあります。

忌明けのあいさつや法要と同時に行う際は、故人を敬う姿勢を大切にし、品を清潔に包むなど丁寧な扱いを心がけましょう。宗派や家庭の考え方によっても異なるため、柔軟に対応することが望まれます。

4-2 神道の場合

神道では、形見分けは「三十日祭」または「五十日祭」の後に行われることが多いとされています。これらの祭典は、故人が祖霊となる節目とされ、家族が日常生活へ戻る一つの目安ともなります。

この時期に親族や近しい人へ形見を分けるのは、感謝と清めの気持ちを表すためです。仏教のような「供養」という考え方ではなく「故人の御霊を敬う」といった意味合いを持っています。

4-3 キリスト教の場合

キリスト教では、一般的に日本でいう「形見分け」のような慣習はあまり見られません。

ただし、カトリックでは故人が亡くなってから30日目の追悼ミサ、プロテスタントでは1カ月後の召天記念日など、故人をしのぶ場で思い出の品を分けることがあります。時期や方法は、故人の遺志や家族の意向に合わせて決められます。

5 形見分けをする際のマナー

形見分けをする際のマナーの説明画像

形見分けは、故人への敬意と感謝を込めて行う大切な儀礼です。基本的なマナーを守ることで、渡す側・受け取る側の双方が気持ちよく故人をしのぶことができます。

宗教や地域によって細部は異なりますが、共通して大切なのは「思いやりと敬意」です。次に、譲る側と譲り受ける側それぞれのマナーを見ていきましょう。

5-1 譲る側のマナー

形見分けで譲る立場の方は、相手が気持ちよく受け取れるよう配慮することが大切です。故人の思い出が詰まった品を渡す際には、あらかじめお手入れをし、感謝の気持ちを込めて丁寧に渡しましょう。次で具体的なマナーを紹介します。

5-1-1 品物はきれいにしてから譲る

形見分けの品は、故人や受け取る人への敬意を示すために、清潔な状態で渡すのが基本です。衣類はクリーニングに出して整え、時計や家電などの機械類は動作を確認し、必要に応じて修理をしておきましょう。アクセサリーや小物は柔らかい布で軽く磨くなど、できる範囲で丁寧にお手入れすることが大切です。

この作業を通じて、ご家族自身が故人との思い出を振り返り、心の整理をつけるきっかけにもなります。もし汚れや破損がひどい場合は、無理に譲らず、供養やおたき上げなど適切な方法で手放すことを検討しましょう。

新品のように整える必要はありません。故人が大切にしていた姿を保つことが、大切な心遣いです。

5-1-2 包装せずにそのまま渡す

形見分けでは、華やかな包装や飾りをせずに、品物をそのままの姿で渡すのが基本です。形見分けは「故人の思いをそのまま受け継ぐ」という行為であり、贈り物のように包む必要はありません。

遠方への郵送や目上の方へ渡す際など特別な配慮が必要な場合は、半紙や白い紙で包み、仏式なら「遺品」、神道なら「偲ぶ草」と表書きするのが一般的です。派手なリボンや贈答用の包装紙は避け、簡素で清潔な印象を大切にします。

5-2 譲り受ける側のマナー

形見を受け取る立場の人は、ご家族の気持ちを尊重し、感謝の気持ちを持って受け取ることが大切です。特別な事情がない限り、申し出があった場合は素直に受け取り、故人をしのぶ心を大切にしましょう。

どうしても受け取れない場合は、丁寧に理由を伝えることが望まれます。

次では、そのほかの対応を紹介します。

5-2-1 お返しは用意しない

形見分けは故人をしのぶ行為であるため、お返しやお礼の品は不要です。受け取ったこと自体が、故人への思いを共有する行為と見なされます。

ただし、郵送などで品物を受け取った場合は、電話やメールで感謝の気持ちを伝えると丁寧です。

例えば、以下のような文例が挙げられます。

 

【電話の場合】

先日は〇〇様(故人の名前)の形見の品をお送りいただき、ありがとうございました。受け取った品物を見て、思い出がよみがえりました。大切に使わせていただきます。

〇〇さん(相手の名前)は、お疲れが出てきていませんか? 寒くなってきているので、お体を大切になさってくださいね。

お忙しいところ失礼いたしました。またご連絡いたします。

5-2-2 【メールの場合】

件名:形見分けのお礼

 

〇〇様(相手の名前)

先日は〇〇様(故人の名前)の形見の品をお送りいただき、本当にありがとうございました。大切な思い出の品をいただき、心が温かくなりました。大切にします。

まだまだ大変な時期を過ごされているかと存じますが、どうぞご自愛ください。

まずはメールをもちまして、心よりお礼申し上げます。

 

〇〇(自分の名前)

このように、品物を大切に使う意志を伝えることで、ご家族の心を和ませることができます。メールを送った場合は、後日改めて電話か手紙を送ると、より丁寧です。

5-2-1 形見を手放すときの心構え

形見は、故人との思い出を形に残す大切な品ですが「譲り受けたのだからずっと持ち続けなければならない」という決まりはありません。時間がたつにつれて、心の整理がつき、手放すことを考えるのは自然なことです。

大切なのは、自分を責めずに「ありがとう」という気持ちを込めて整理することです。例えば、以下の3つのステップを意識すると、心穏やかに形見分けを進められます。

  1. 1.感謝の気持ちを言葉や心の中で伝える
  2. 2.品を手に取り思い出を振り返る
  3. 3.必要とする人に使ってもらう工夫をする

思い出の品を手放すことは、故人を忘れることではありません。

むしろ「自分の中で思いを大切にし続ける」新たな形の供養といえます。無理をせず、自分が納得できるタイミングで、ゆっくりと向き合っていきましょう。

6 まとめ

形見分けとは、故人をしのび、思い出を共有することで心をつなぐ大切な行為です。形見に選ぶ品や時期、マナーを守ることで、より温かい気持ちで故人を見送ることができます。

また、形見を持ち続けるだけでなく、手放すという選択も一つの供養の形です。大切なのは「自分らしい形見分け」を見つけることです。感謝と敬意の気持ちを大切にしながら、心に残るお別れの形を選びましょう。

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