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供花とは？ お葬式に贈る花の種類や手配する際の手順、費用相場をご紹介
／(株)くらしの友 儀典本部
2004年くらしの友入社、厚⽣労働省認定の技能審査制度「葬祭ディレクター」1級取得。
故人様とご遺族に寄り添い、大規模な社葬から家族葬まで、これまで1,000件以上の葬儀に携わる。
生前にお世話になった故人へ追悼の意を込めて、葬儀の際に供花を贈りたいと考えている方もいるでしょう。しかし供花を手配する際にマナー違反にならないためにも、気を付けた方が良いポイントがいくつかあります。
この記事では、通夜や葬儀の際に贈る供花の種類や手配の手順、費用相場などを解説します。供花を手配する際は、ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
- お葬式に贈る花の種類や意味、適した選び方
- 供花を手配する際の流れとマナー
- 供花の費用相場と注文時に気をつけたいポイント
目次
1 供花とは？
供花とは、どのような花を指すのでしょうか。供花の特徴や混乱してしまいがちな漢字の読み方をご紹介します。献花や花環、枕花との違いも解説するので参考にしてください。
1-1 供花の特徴
供花は「きょうか」や「くげ」と読み、通夜や葬儀、告別式の際に故人へ向けて贈る盛花です。祭壇の周りや葬儀会場に供える目的で贈られます。
故人の冥福を祈り、最後のお別れを告げる意味で故人に捧げられます。故人と深く関わりがあった友人や知人、職場の関係者が贈ることが一般的です。
供花は、籠に花をアレンジした籠花とフラワースタンドに花をアレンジしたスタンド花の2種類です。どちらの種類も「基（き）」という単位を用いて、一つの供花を「1基（いっき）」と数えます。
1-2 献花との違い
献花（けんか）とは、故人が安らかに眠ることを祈るために捧げる花のことで、キリスト教や無宗教の葬儀で多く見られます。献花台に花を供える形で、故人へのお別れの気持ちを表す行為です。
仏式のお焼香や、神式の玉串奉奠（たまぐしほうてん）と似たような意味合いであり、葬儀の参列者一人ひとりが1本ずつ生花を持ち、順番に捧げるのが一般的です。出棺前に棺の中に花を納める別れ花とは異なるため、混同しないように気を付けましょう。
またキリスト教に限らず、無宗教の葬儀をはじめとするお別れの場で献花が行われる場合もあります。
1-3 花環との違い
花環（花輪・はなわ）は、葬儀場の入口や故人宅の道路沿いに並べられるリング状の花飾りを指します。生花や造花をアレンジした装飾品で、スタンドを付けた状態で設置するのが一般的です。弔事においては華やかな色合いではなく、主に白や黒の花を使用して組むことがほとんどです。
都会では葬儀場の敷地く、都市圏を中心に花環を飾る葬儀は減少傾向にあります。葬儀が一般葬ではなく、家族葬などへ簡素化しつつあることや、環境への配慮という観点から、都市圏以外でも花環による装飾を希望する遺族の数は減ってきているといえるでしょう。
1-4 枕花との違い
枕花とは、文字通り故人の枕元に飾られる花のことです。故人の訃報を聞いてからすぐに贈り、通夜まで故人の枕元に飾っておきます。
故人や遺族と深い関係性のある方が、お悔やみの気持ちを伝える目的でご遺体の安置所まで届けます。枕花を贈る際は、ご遺体の安置場所がどこなのかを確認した上で届けることが大切です。
枕花は、フラワーアレンジメントを贈るのが一般的です。枕花には、故人への敬意やご遺族への配慮が感じられるような「落ち着いた色合い」「香りが強すぎない」「清らかな印象」の花が選びましょう。あまり大きすぎないアレンジの方が、飾る場所を選ばず、ご自宅でも受け取りやすいです。
2 宗教や宗派によって供花の種類が異なる
宗教や宗派によって供花に適した花の種類が異なるため、マナー違反にならないよう事前に確認しておくことが大切です。
ここでは、仏式とキリスト教における供花の違いをご紹介します。ただし、紹介する内容は一般的なものであり、地域や個々の宗教観によって異なる場合があるため注意が必要です。なお供花は遺族の意向で種類やサイズが指定されていることもありますので、確認してから手配するようにしましょう。
2-1 仏式の場合
宗教や宗派によって供花に適した花の種類が異なるため、マナー違反にならないよう事前に確認しておくことが大切です。
ここでは、仏式とキリスト教における供花の違いをご紹介します。ただし、紹介する内容は一般的なものであり、地域や個々の宗教観によって異なる場合があるため注意が必要です。なお供花は遺族の意向で種類やサイズが指定されていることもありますので、確認してから手配するようにしましょう。
2-2 キリスト教の場合
キリスト教の場合、供花には洋花を選ぶことが定められていますが、それ以外は特に厳格な決まりはありません。
キリスト教における供花には、白やピンクのユリやカーネーション、胡蝶蘭が用いられることが多いです。中でもユリは聖母マリアの象徴として、白いカーネーションは亡くなった母に捧げる花として知られています。
またキリスト教において供花は、コンパクトなバスケットフラワーのアレンジメントを施して、自宅に贈る方法が一般的です。
自宅に贈る場合は名札を付けても問題ありませんが、教会に飾る場合は名札を付けないというマナーがあるため留意しましょう。
3 供花を贈る前に遺族に確認する
キリスト教の場合、供花には洋花を選ぶことが定められていますが、それ以外は特に厳格な決まりはありません。
キリスト教における供花には、白やピンクのユリやカーネーション、胡蝶蘭が用いられることが多いです。中でもユリは聖母マリアの象徴として、白いカーネーションは亡くなった母に捧げる花として知られています。
またキリスト教において供花は、コンパクトなバスケットフラワーのアレンジメントを施して、自宅に贈る方法が一般的です。
自宅に贈る場合は名札を付けても問題ありませんが、教会に飾る場合は名札を付けないというマナーがあるため留意しましょう。
4 供花を手配する手段は主に3つ
供花の手配を依頼する先は主に、葬儀社・花屋・インターネットの3つです。
それぞれの手配方法を紹介するので、手配する際の参考にしてください。
4-1 葬儀社に依頼する
葬儀社に供花を依頼する際の、基本的な手順は以下の通りです。
- 1.喪家に葬儀を執り行う葬儀社や斎場の名前を確認する
- 2.葬儀社へ電話して、供花を贈りたい旨を伝える
- 3.葬儀日時・葬儀場・喪家の名前を伝える
- 4.供花を選択する
- 5.立札に必要な情報を伝える（故人との関係性や氏名など）
- 6.支払いを行う
供花を用意するに当たって、葬儀社へ直接依頼するのが確実な方法です。時間に余裕がない場合でも迅速に対応してくれる可能性が高く、安心して依頼ができるでしょう。
葬儀社ごとに供花のプランを設けており、故人との関係性や予算などから適したプランを選びます。宗教宗派や葬儀の形式、祭壇に合わせた供花をバランス良く用意してもらえるのも葬儀社に依頼するメリットといえます。
ただし葬儀場内の統一感を出すために、供花の形式・種類や価格、名札の有無などについて、葬儀社から指定されることがある点に注意が必要です
4-2 花屋に依頼する
花屋に供花を依頼する際の、基本的な手順は以下の通りです。
- 1.喪家に葬儀を執り行う葬儀社や斎場の名前を確認する
- 2.葬儀社へ電話して、花屋に供花を依頼したい旨を伝える
- 3.葬儀社から宗教宗派・サイズ・種類など注意事項を聞いておく
- 4.花屋に依頼の連絡をする
- 5.葬儀日時・葬儀場・喪家の名前・葬儀社からの注意事項を伝える
- 6.立札に必要な情報を伝える（故人との関係性や氏名など）
- 7.支払いを行う
花屋で供花を注文すると、花の種類が多い上、アレンジの自由度が高いというメリットがあります。故人イメージに合わせて花を選べるなど、選択肢が増えるでしょう。
開式まで時間が迫っている場合は、開式に間に合うかどうかを確認した上で、注文しましょう。
なお、葬儀社によっては、供花を用意できるのは提携している花屋のみで、それ以外の花屋で購入した供花は利用できないケースもあるため注意が必要です。
4-3 インターネットで注文する
インターネットで供花を注文する際の、基本的な手順は以下の通りです。
- 1.喪家に葬儀を執り行う葬儀社や斎場の名前を確認する
- 2.葬儀社へ電話して、インターネットで供花を注文したい旨を伝える
- 3.葬儀社から宗教宗派・サイズ・種類など注意事項を聞いておく
- 4.インターネットで葬儀社からの注意事項に沿った供花を注文する
- 5.葬儀日時・葬儀場・喪家の名前を正しく入力する
- 6.立札に必要な情報を入力する（故人との関係性や氏名など）
- 7.支払いを行う
葬儀社によっては、外部からの供花を受け付けていない場合もあります。インターネットで供花を注文しようと考えている場合はトラブルを避けるためにも、事前に確認しましょう。
5 供花の相場は？
供花を贈る際は、費用の相場を理解した上で、関係性や予算に合ったものを選ぶと良いでしょう。
一つの供花を1基として数え、2基で1対として考えます。
供花一基当たりの費用相場は、20,000～30,000円程度です。1対では倍の40,000〜60,000円が費用の目安となります。
6 供花における札名の書き方
供花には、贈った人の名前が記入された札が付けられるのが一般的です。個人で贈る場合は個人名を記入しますが、複数人で贈る場合は書き方にマナーがあるため、詳しく解説します。
6-1 親族で贈る場合
親族で供花を贈る場合、人数が少なければ連名でそれぞれの名前を記入しても問題ありません。その際、右に一番目上の人が来るように記載し、年齢の高い順に左へ向かって書きましょう。
しかし親族の人数が多い場合は一人ひとり名前を書くのではなく「一同」とまとめるのが一般的です。「親族一同」のように、「（故人との間柄）一同」と記載します。
また「○○家一同」のように、一家を代表して供花を贈るケースも多いです。
6-2 会社で贈る場合
会社から供花を贈る場合は、会社名を記載します。
その際、会社名は略称ではなく「株式会社○○」というように、正式名称で記載するのがマナーです。ただし、正式名称が長過ぎて名札に書ききれない場合は、略しても問題ありません。
代表者を設けて贈る場合は、会社の正式名称に加えて、代表者の役職名・氏名も記載します。
代表者ではなく部署で贈る場合は、会社の正式名称と部署名を記載し「一同」としてまとめます。有志で贈る場合も、部署名の後ろに「有志一同」と記入すると良いでしょう。
6-3 友人で贈る場合
複数の友人から供花を贈る場合は、「友人一同」とまとめて贈るケースが多いです。
「○○大学 友人一同」のように、故人と関係のあった学校名やクラス名、部活名などを記載しておくと故人との関係性が一目で分かりやすいでしょう。
贈る人数が少ない場合は、連名で名前を記載しても問題ありません。目上の方であれば、右に来るよう序列に応じて名前を記載するのが一般的ですが、序列がない場合は五十音順に右から名前を記載します。
7 供花を贈る際の注意点
供花を贈る際は、いくつか気を付けなければならないポイントがあります。きちんと注意点を押さえた上で、故人へ供花を贈りましょう。
7-1 通夜・葬儀までに間に合うようにする
供花を贈る際は、通夜または葬儀へ間に合うように気を付けて注文しましょう。一般的には、通夜当日の午前中までに葬儀場へ届くよう注文すると安心です。
また通夜に間に合わない場合は、通夜の日のうちに到着すれば、翌日の葬儀で飾ってもらうことが可能です。供花の到着が遅過ぎると葬儀に飾れないこともあるため、余裕をもって手配することが大切です。
7-2 葬儀社・関係者と連携を取る
供花を贈る際は、葬儀社や関係者と連携を取ることが大切です。供花を並べる順番は、故人との関係性によって異なります。正しい場所に設置してもらうためにも、故人との関係性を葬儀社や関係者に伝えるように心掛けましょう。
また供花は親族や会社、友人など、複数名で共同して贈るケースが多く、同名で二重注文をしてしまわないよう注意が必要です。事前に関係者と連絡を取り合っておくことで、重複をはじめとするトラブルを予防できるため、連携を取っておきましょう。
8 まとめ：供花のことならお気軽にご相談ください
供花とは、通夜・葬儀の際に祭壇や葬儀場へ飾る盛花のことです。供花として贈る花の色合いや種類は、宗教・宗派や祭壇の種類によっても異なる上、配慮した方が良い事項もさまざまあります。マナー違反にならないためにも、供花について理解を深めておくのがおすすめです。
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