
はじめに
愛するペットとの別れは、想像以上に心に大きな穴をあけます。
ペットロスとは、ペットを亡くしたことによって生じる深い悲しみや喪失感のこと。
その悲しみは単に「ペットを失った寂しさ」ではなく、「家族を失ったような深いグリーフ(悲嘆)反応」であり、人によっては日常生活に支障をきたすほど強く表れることもあります。これは誰にでも起こり得る自然な心の反応です。
この記事では、ペットロスとは何かをあらためて整理しながら、心を癒すためのヒントや、穏やかに気持ちと向き合っていくための方法をご紹介します。
この記事でわかること
・ペットロスとは?飼い主に起こりやすい心の変化や症状
・ペットロスへの向き合い方や具体的な方法と向き合い方
・新たな一歩を踏み出すためのヒント
目次
ペットロスとは?
ペットロスとは、大切なペットを亡くしたことによって感じる深い悲しみや喪失感のことです。
長い時間を共に過ごし、家族の一員として絆を育んできた存在がいなくなることで、心にぽっかりと穴が空いたような感覚になる方も少なくありません。
人によっては、涙が止まらなくなったり、眠れなくなったり、何も手につかなくなったりと、日常生活に影響が出るケースもあります。「たかがペット」と周囲に理解されにくいこともあるなかで、その苦しみをひとりで抱えてしまう方も少なくないのが現実です。
まずは、そうした自分の感情を否定せずに受け止めてあげることが、心の回復に向けた第一歩です。ペットと過ごした日々を思い出すことは、飼い主にとって心の整理にもつながる大切な時間となるでしょう。
なぜペットロスがつらいのか?
毎日の散歩や食事、帰宅時の出迎えなど、ペットとのふれあいは日々の暮らしに溶け込み、飼い主の生活の一部となっていきます。ペットは、見返りを求めず無条件の愛情を注いでくれる存在でもあり、言葉がなくても気持ちを受け止め、寄り添ってくれます。
そうした深い信頼関係の中で、ペットは癒しや安心を与えてくれる、かけがえのない「家族の一員」となっていくのです。
しかし、ペットの死は人間のような葬儀や法要といった「社会的な弔いの機会」が少ないため、悲しみを共有する場がなく、まわりから理解されにくいという一面もあります。
そのため、
・悲しみを表に出せない
・理解してもらえない孤独感
・悲しむこと自体に後ろめたさを感じてしまう
といった感情が重なり、ペットロスがより深刻に感じられてしまうことがあるのです。
ペットロスを癒す方法 心を癒すための7つのヒント
深い悲しみのなかでも、少しずつ心を癒していく方法はあります。ここでは、多くの方が実践している、ペットロスと向き合うためのヒントをご紹介します。
1 思い出を暮らしに取り入れる
写真を飾ったり、小さなメモリアルスペースを設けたりすることで、日々の暮らしの中にペットとのつながりを感じられます。日常的に手を合わせる時間が、少しずつ気持ちを整える助けになります。
2 ペット宛の手紙を書く
「ありがとう」「さようなら」「また会おうね」――。ペットへの想いを文字にすることで、心が落ち着き、前に進むきっかけになることがあります。無理にうまく書こうとせず、素直な気持ちをそのまま綴ってみましょう。
3 メモリアルグッズを作る
遺毛や歯などを収めたキーホルダー、写真入りのネームプレート、足型モチーフなど、記念品として形に残るグッズを作る方法もあります。手元に置くことで、いつでも存在を身近に感じられる安心感があります。
4 家族と語り合う
一緒に過ごした日々を話すことで、楽しかった時間を再確認でき、心があたたまることもあります。
5 自然の中で過ごす
散歩や森林浴など、自然に触れる時間をつくることは、癒しの効果があるとされています。
6 SNSやブログで気持ちを共有する
同じ経験をした人の話に触れることで、「自分だけではない」と気持ちが軽くなることがあります。
7 新しい習慣を取り入れる
日記をつける、散歩に出かけるなど、生活に新しいリズムを取り入れることが、ペットロスからの立ち直りの一歩となることもあります。
無理に忘れようとしない
悲しみの深さや、ペットロスが続く期間には個人差があります。「早くペットロスから立ち直らなくては」「もう忘れないといけない」と、焦る必要はありません。
ペットとの思い出を無理に封じ込めるのではなく、大切な記憶として受け止めながら、少しずつ前に進んでいく――。それが、ペットロスから徐々に立ち直るための自然なプロセスです。
ペットロスに関するよくある質問
Q. ペットロスからどのくらいで立ち直れるでしょうか?
A. 数週間で落ち着く方もいれば、数ヵ月以上かかる方もいます。ペットロスから立ち直るまでの期間に「普通」はありません。自分の気持ちに正直でいることが大切です。
Q. 子どもがペットロスになっているようです。なんと声をかければ良いでしょう?
A. 子どもも大人と同じように、ペットとの別れで深い悲しみを感じています。まずは「悲しんでいいんだよ」「つらいね」と気持ちを素直に受け止めることが大切です。一緒に写真を見たり、ペットとの楽しかったエピソードを話したりすることで、心の整理も進みます。絵を描いたり、手紙を書いたりするのも、子どもが言葉以外の方法で感情を表現する良い手段です。 無理に悲しみを隠させたり、気持ちを押し込めさせたりするのではなく、寄り添いながら、子どものペースでペットロスから回復するのを待ちましょう。
Q. 新しいペットを迎えてもいいのでしょうか?
A. ペットロスの直後は、「新しいペットを迎えることに罪悪感を感じる」という方も少なくありません。 たしかに、新たな出会いが心を癒してくれることもありますが、それは決して、亡くなったペットの「代わり」ではありません。大切なのは、ご自身の気持ちが落ち着き、「もう一度ペットと暮らしたい」と自然に思えるようになるまで、無理をしないことです。焦らず、喪失感と向き合いながら、自分自身の心の準備が整ったと感じたときが、前向きな一歩を踏み出すタイミングかもしれません。
専門家やサポート団体に相談するのもひとつの方法
ペットロスがあまりにつらいと感じる場合は、専門のカウンセラーに話を聞いてもらうのもひとつの方法です。
ペットロスを専門とするカウンセリングや、グリーフケア(悲嘆ケア)を行っている団体もあります。「誰かに話すこと」で、気持ちが整理される方も少なくありません。
また、同じ経験をした人のSNSやブログを読むことも、気持ちの支えになります。
まとめ|悲しみの先にある「ありがとう」を大切に
ペットロスは、「それだけ大切な存在だった」という深い愛情の証。大切なのは、自分の気持ちに正直でいることです。
無理に忘れようとせず、思い出とともに少しずつ心を整えていくことがペットロスからの回復へとつながります。
私たちくらしの友では、ペット葬儀や供養、メモリアルグッズのご相談も承っております。
供養の方法に迷ったとき、気持ちの整理がつかないときは、お気軽にご相談ください。

馬場 亜矢
動物葬祭ディレクター検定2級/葬祭ディレクター1級(厚生労働省認定)
自身も愛犬を見送った経験を持ち「ペットは家族」という想いから、動物葬祭の現場に長年携わる。2009年に株式会社くらしの友へ入社後、家族葬から大規模な社葬まで2,000件以上の人の葬儀を担当。現在はペット葬と人の葬儀の両方において、実務を通じてご遺族に寄り添っている。