つたえたい、
心の手紙
いまは会えないあの人に
「つたえたい、心の手紙」

この活動を通して
「つたえたい、心の手紙」は、書くことで心の整理をする機会となる一方、読者の方からも、今ある大切な人たちと過ごす時間に改めて喜びを感じることができるという声が寄せられています。
この活動を通じて、手紙がもっている、“手紙を書いた本人だけではなく読んだ方への癒す力”“家族や友人との絆を再確認し、前向きに生きる気持ちにさせてくれる力”を皆様に少しでもお伝えできればと思います。

編集長が選ぶ、
今週の珠玉の1通
惜しくも受賞は逃したものの、作者の方の想いが強く感じられる作品を「珠玉の1通」としてご紹介いたします。
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困っているよ
「貴女のお母さんに昔助けてもらったことがあるの」
「お母さんにいつも相談にのってもらっていたのよ」
「自身のことを後回しにしても人の為に動いてくれる人だった」
「人の陰口を言うのを聞いたことがない」
お母さん、あなたが旅立ってから私はずっと困っています。それはあなたがあまりにも立派でかっこいい女性だったから。
出来の悪い娘の私はあなたの足元にも及ばない。
あなたのように生きたいと思いながら未だにあなたの死を受け入れられない。
「お母さんのように立派に生きなきゃ」
そう自分にプレッシャーをかけ、何一つあなたのように出来ない事に苛立ちを憶えたり、
あなたがもういないんだと改めて痛感し、やりきれない想いにつぶされそうになったり・・・
明るく元気で世の為人の為、家族の為、私の為に生きたお母さん。
若い頃から苦労しっぱなしなのに弱音を吐かず、
ちっとも自分の為に時間やお金を使わなかった。
末期がんに侵されているとわかり、それから七ヶ月で逝ってしまった。
全身にがんが広がり寝ようとすると吐血してしまう。
痛みで一ヶ月もの間、横になることも食べることも出来ず拷問のようにずっと座ったまま。
じっとじっと耐えていたお母さん。
痛い、苦しい、怖い、辛いと言ってくれたら私も一緒に泣けただろう。
けれどお母さんは一度も言わなかった。
私はただ黙って見守るしかできなかった。
お母さんが生きている時も、いなくなった今も私はダメダメなまま。
お母さんが亡くなる瞬間、目を開いてじっと私を見てくれた。
みんなは泣いていたけれど私だけ思いっきり笑顔で
「お母さん、大丈夫だよ。安心してね」と言うと
目を閉じてそのまま逝ってしまったね。
最期に見た娘の顔が泣き顔なんてきっとお母さんは悲しむから、私は思い切り笑って送ったの。
しょうもないハッタリ。
本当は壊れそうなくらい、息ができないくらい辛かったんだ。
今も周囲に「辛い 悲しい」と言えずハッタリの毎日。
お母さんの人生が、最期が、立派すぎたから
バカ娘の私は本当に困ってしまうよ(笑)
お母さん、あなたの娘でよかった。
お母さん、ありがとう。
「心の手紙」に
寄せられたご感想
応募者の方の声
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静岡県・50代・⼥性
応募をきっかけに、改めて⽗や⺟への想いを⾔葉にすることができました。
忙しさにかまけて、⾒ないふりをしてきたような気がします。こんな⾵に感じていたんだ、と⾃分の事ながら、読み返すことができたことが、今、⾃分への⽀えです。
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東京都・10代・⼥性
初めてこの公募を⾒かけて、「祖⽗に伝えたい」その気持ちでいっぱいになり書きました。書いている途中はあれこれ祖⽗との思い出がよみがえって、何度も涙が⽌まらなくなり書くのを中断しましたが、最後まで書き上げられてよかったです。祖⽗に届くように⼼から願っています。
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⼤阪府・60代・⼥性
今まで⼼残りで後悔していたことを⽂章にして、⾃分の⼼の整理をすることができました。
本⼈にはもう伝えることができませんが、今まで内に溜めていた気持ちを吐き出すことで、⼼が少し軽くなった気がします。 -
神奈川県・60代・男性
この作⽂を書くことで、家族を考える良い機会になりました。私のように感じられる⽅は多いと思います。とても良い企画と思いますので、これからもずっと続けていっていただきたいと願います。
読者の方の声
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富⼭県・60代・男性
⾝に染みるお話ばかりで涙が溢れてきました。⾃分の⾝の回りにいる⼈やお世話になった⽅を⼤事にし、⼈の痛みや悲しみを知り、思いを同じにすることでその⼈の気持ちをより深く理解することができるのだと思いました。
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愛媛県・40代・⼥性
過去の作品を読ませていただきました。それぞれの⽅の⼈⽣や⽣き⽅、思いが伝わり、⼼が温かくなりました。⾃分の⽣き⽅や⼈⽣を振り返り、今に感謝する良い機会になりました。
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埼⽟県・70代・⼥性
毎年楽しみにしておりますそして何度も繰り返し読ませていただいています。
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岡⼭県・40代・男性
毎回、読むたびに普通の⽣活が当たり前ではなく、有り難い事なんだと思います。
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